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デスクトップ市場の販売動向 TV機能付きPCへのシフトが顕著

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TV機能付きPCへのシフトが顕著
~デスクトップ市場の販売動向~


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、「BCNランキング」から、TV機能付きPCの販売動向を集計した。その結果、2002年10月第5週(10月28日~11月3日)において、デスクトップPC販売台数に占めるTV機能付きPCの割合は46.4%に達したことが明らかになった。

 
図1 TV機能付きPCの販売構成比推移(デスクトップ、台数ベース)

図1


 デスクトップPCの週次販売動向において、TV機能付きPCの占める割合が徐々に高まっている。2002年10月第1週(9月30日~10月6日)は台数ベース30.7%であったが、ベンダー各社の新モデルが揃うにつれその比率は高まり、第5週(10月28日~11月3日)では台数ベースで46.4%(図1)、金額ベースでは54.3%に達し5割を超えた。

 一方、ノートPC市場におけるTV機能搭載モデルはソニー「VAIO NOTE GR」など数モデルのみで、ノートPC全販売台数に占める割合は、10月第5週で4.3%。ノートも含めたPC全体の販売台数に占めるTV機能付きPCの割合は、同時点で21.5%にとどまっている。

 
図2 ベンダー別TV機能PCの販売状況(10月第5週、デスクトップ、台数ベース)

図2
 
図3 TV機能付きデスクトップPCのベンダーシェア(10月第5週、台数ベース)

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 なお、ベンダー別にデスクトップPCの販売状況をみると、「TV機能付き」モデルの割合が最も高いのは、ソニーで80.6%を占めている(図2)。一方、NECは「TV機能無し」モデルの割合がまだ66.1%と高い。TV機能付きデスクトップPCの販売台数シェアは、ソニーが4割を超え、この分野では他社より一歩先行したといえる(図3)。

 とくに目新しいとはいえないTV機能ではあるが、今冬モデルでベンダー各社が多彩なラインアップでTV機能付きPCを取りそろえた背景には、2002年2月に発売されたソニー「VAIO W」のヒットが引き金になっているものとみられる。同モデルは、液晶一体型コンパクトという斬新なスタイルに加え、TV機能付きというコストパフォーマンスの高いモデルとして話題になった。また、AV分野において、HDDレコーダーやDVDレコーダーなどがポストVTRとして注目を集めてきており、デジタルレコーディングの認知が高まってきたことも一因として考えられる。

 今後もデスクトップPCのTV機能搭載率は高まるものと予想されるが、低価格化が進む専用デジタルレコーダーに対して、拡張性が高い「PCならでは」の使い方を提案できるかが課題となるであろう。

 
BCN総研は、東名阪のパソコン大手販売会社16社(エイデン、大塚商会=αランド、グッドウィル、コンプ100満ボルト、コンプマート、さくらや、上新電機、ソフマップ、九十九電機、T・ZONE.、デンコードー、ニノミヤ、ピーシーデポコーポレーション、ビックピーカン、ラオックス、ワンダーコーポレーション=50音順)729店舗(2002年10月01日現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています(毎月第2、第4金曜日の発行となります)。

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