株式会社BCN(東京都千代田区、奥田芳恵社長)は7月17日、デジタル家電の実売データを集計する「BCNランキング」に基づき、主要107カテゴリ(ハードウェア:86、ソフトウェア:21)について、2024年上半期(1月~6月)で最も販売数が多かった「上半期No.1メーカー」を発表した。
【2024年上半期のトピックス <概況>】
2024年上半期における今回対象の全107カテゴリトータルでの実績は、販売数が前年同期比94.8%、販売額では同99.6%となった。販売数は前年比5.2ポイント減となったものの、販売価格が上昇したことにより、販売額ではほぼ前年並みを維持。物価上昇に加え、円安が常態化した背景がデジタル家電市場にも波及した結果となった。
24年1月、HPがAI搭載ノートPCを発表した。以降、生成AIに関するトピックを多く目にするようになった。5月には、マイクロソフトが提唱する「Copilot+ PC」に準拠したノートPCを各メーカーが発表。発売から日数がそれほど経過していないため、現状では構成比が少ないものの、今後増加していくことが予想される。また、スマートフォンでもAI対応製品が発売されているが、こちらも普及には時間がかかりそうだ。生成AIの普及を促進するためには、利用によってどのようなメリットがあるのかを具体的に提示することが肝要だ。
【2024年上半期のトピックス <主なNo.1メーカー>】
今回から新設したAndroidスマートフォンでは、Googleが22.4%で首位を獲得。2位のシャープに5.1ポイントの差をつけた。Googleのシェアを押し上げたのは、23年5月発売の「Pixel 7a」。他にも「Pixel 8」「Pixel 8a」も貢献した。Androidスマートフォンでは、23年後半から複数のメーカーが折りたたみスマートフォンを発売している。板状(ストレート)のスマートフォンよりも販売価格が高いこともあって、まだ構成比は低い。しかし、ストレートのスマートフォンでは差別化が難しい。折りたたみスマートフォンのラインアップ拡充により、構成比が今後拡大していく可能性はある。
「BCN AWARD 2024」で受賞したメーカーと入れ替わり、24年上半期でNo.1を獲得した部門をみていく。まず、ノートPCでAWARD 2012から13回連続で受賞していたNECを抜き、富士通がNo.1を獲得。有機ELテレビでは、シャープが「AQUOS OLED EQ1/EQ2」ラインでシェアを稼ぎ、No.1になった。シャープ以下はTVS REGZA、パナソニックと続き、前回AWARDを受賞したソニーは4位に転落した。一方、ソフトウェアでもセキュリティソフトにおいて、ノートンライフロックがトレンドマイクロを抜いて上半期のNo.1となった。
上半期No.1を獲ったメーカーが年間No.1を決める「BCN AWARD 2025」でもNo.1を受賞するのか、または上半期でNo.2以下のメーカーが下半期で巻き返して受賞するのか、各社の販売戦略のゆくえを見守りたい。
(各カテゴリーの上半期No.1詳細は、下記の一覧に掲載)
*集計対象の社数は、当社と販売店との間でデータ提供契約を締結している法人数をカウントしています。
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