「IXY DIGITAL」躍進 デジカメ市場の勢力図を塗り替えた
株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、5月第4週(5月22日~28日)のデジタルカメラベンダーシェアでキヤノンがトップシェアを獲得したことを発表した。この原動力となったのが5月26日に発売された「IXY DIGITAL」である(図1)。「IXY DIGITAL」は、3日間で販売台数シェア(週)19.9%を獲得、機種別ランキングでトップとなった。「IXY DIGITAL」の登場は、デジタルカメラ市場のベンダー勢力図をも一気に塗り変える大きな転機となった。
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キヤノンの「IXY DIGITAL」は、APS(Advansed Photo System/国内外55社の写真関連メーカーによる写真システムの統一規格)の人気機種だった「IXY」のデザインを踏襲したデジタルカメラ。低温ポリシリコンの1/2.7インチTFT液晶、211万画素の解像度、2倍の光学ズーム機能を搭載し、平均実売価格5万8900円である。BCNランキングによる200万以上300万画素数未満のデジタルカメラの平均実売価格は5万8236円であり、性能面、価格面からみても同製品は他機種と飛び抜けて大きな違いはみられない。しかし、重量が他機種と比較して格段に軽い。現在デジタルカメラの平均重量はおよそ300gほどであり、「IXY DIGITAL」の190gという軽さはデジタルカメラの中でも最軽量を誇る。「デジタルカメラの基本性能を押さえていることに加え、軽さ、銀色の筐体デザイン、中田英寿を起用したCMが起因し、現在は入荷待ちの状態」というのが「IXY DIGITAL」躍進に対する多くのショップの見解である。
キヤノンの「IXY DIGITAL」の登場により、デジタルカメラ市場のベンダー勢力図は大きく塗り替えられることになった(図2)。これまでデジタルカメラ市場は、富士フイルム、オリンパスといった2大カメラ専業メーカーが先行していたが、5月4週目には、キヤノンがいきなり23.6%でトップシェアを獲得した。しかし、必ずしもキヤノンが富士フイルム、オリンパスのシェアを奪ったとはいえない。図1をみてもわかるように、売れ筋製品のシェアは5月3週目と4週目で大きな差はなく、「IXY DIGITAL」が突然シェアを拡大している。「IXY DIGITALの購入者には女性やデジカメ初心者が多い」というショップの声は多い。デジカメ市場全体の規模も前週比34.2%増と大きくの拡大をしている。キヤノンの「IXY DIGITAL」は、1製品で市場に大きなインパクトを与えるデジタルカメラ市場久々のヒット製品となった。
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