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「年賀状商戦」始まる PCソフト市場~10月第1週の店頭市場の販売動向

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「年賀状商戦」始まる PCソフト市場
~10月第1週の店頭市場の販売動向


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、「BCNランキング」から、10月第1週(9月30日~10月6日)のパソコンソフト(ゲームソフトを除く)店頭市場の販売動向をまとめた。ソフト市場は、はがき作成ソフトの各社主要製品の新版が出揃ったことや画像処理ソフトが好調なことから、盛り上がりの様相を見せ始めた。はがき作成ソフトだけでなく画像処理ソフトも「年賀状」を見据えており、その焦点は、拡大したデジタルカメラユーザー層をどのように取り込むかにある。デジカメユーザーの年賀状作成意欲を喚起させて、市場の活性化につなげることが期待される。

 
表1 9~10月発売のはがき作成ソフト(はがき・毛筆)の販売内訳

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◆はがき作成ソフトは、10~12月に年間売上の約85%(2001年データ)が集中する典型的な“季節もの”である。昨年同様、今年も10月第1週には、各社の主要製品の新版が店頭に出揃った。その立ち上がり状況を、9~10月発売の製品に絞って、昨年と比較してみると、販売本数で前年同期比9.1%増、販売金額で同14.7%増と前年水準を上回った。前年割れで推移してきているジャンルが多いパソコン関連店頭市場で、明るい材料といえる。販売の内訳を「製品版(通常版)」と「アップグレード版(&乗換版)」の構成比で比較すると、「製品版」の比率が49.1%。昨年より4.6ポイント増えている(表1)。「製品版」の売れ行きが販売金額の増加に結びついているようだ。

 他の特徴としては、DVD-ROM版の構成比が、前年同期の21.5%から26.3%へと約5ポイント増えている。DVDドライブの浸透から、CD-ROM版と価格は同じながら、収録する素材などの点数が多いDVD-ROM版の人気も一段と強くなっている。

 
図1 はがき作成ソフト全体(はがき・毛筆)の店頭市場販売動向

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*2001年9月第4週の販売本数を100とした指数で表示


◆製品の発売月にかかわらず、はがき作成ソフト全体でみても、本数ベースで前年同期比5.5%増、金額ベースで同9.7%増と前年水準を若干上回る立ち上がりを示している(図1)。

 
表2 10月第1週のパソコンソフト全体のベンダーシェア

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◆はがき作成ソフトの好調な立ち上がりは、パソコンソフト全体におけるベンダーシェアにも現れている。10月第1週の販売本数でのベンダーシェアは、「筆まめ」のクレオが4位に、「筆王」のアイフォーが5位にランクインした(表2)。また、7位には「Photoshop Elements 2.0」が絶好調なアドビシステムズ、9位に「デジカメde!!同時プリント6」が順調に売れているエー・アイ・ソフトがはいっている。

◆はがき作成ソフトに画像を編集する機能がついている一方、画像編集ソフトにも年賀状需要に対応すべく「年賀状パック」などの製品がラインナップされている。各社とも、拡大したデジタルカメラユーザー層を、“年賀状づくり”にどう取り入れるかに焦点を当てている。デジカメユーザーの年賀状作成意欲を喚起させて、市場の活性化につなげることが期待される。

 
BCN総研は、東名阪のパソコン大手販売会社16社(エイデン、大塚商会=αランド、グッドウィル、コンプ100満ボルト、コンプマート、さくらや、上新電機、ソフマップ、九十九電機、T・ZONE.、デンコードー、ニノミヤ、ピーシーデポコーポレーション、ビックピーカン、ラオックス、ワンダーコーポレーション=50音順)733店舗(2002年07月01日現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています(毎月第2、第4金曜日の発行となります)。

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