プレスリリース

活況呈する複合プリンタ店頭市場 キヤノンが日本HPの牙城に迫る

プレスリリースPDF版

活況呈する複合プリンタ店頭市場
キヤノンが日本HPの牙城に迫る


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、「BCNランキング」から、複合プリンタ店頭市場の販売動向をまとめた。市場は、春商戦に加え、各社から新製品が投入された効果もあり、昨年末商戦のピーク時を上回る活況を呈している。市場を牽引しているのは日本HPとキヤノンの新製品で、ランキングの1、2位を競う人気を集めている。また、キヤノンは、複合プリンタのラインアップを充実させたことにより、メーカーシェア(台数)で2位を競っていたエプソンを引き離し、台数シェア4割を超えていた日本HPの牙城に迫りつつある。

 特徴が大きく異なる日本HPとキヤノンの新モデルが、ともにランキング上位に入ってきたことは、複合プリンタに対するユーザーの要求が多様化してきている現れと考えられる。

 
図1 複合プリンタの店頭市場規模(販売台数)およびメーカー別シェアの推移
*2003年1月13日~19日の販売台数を100とした指数で表示

図1


 3月の複合プリンタ店頭市場は、春商戦に加え、各社から新製品が投入された効果もあり、2月第4週(2月24日~3月2日)から4週連続で前週比二桁増で推移している。そして、3月第3週(3月17日~23日)には、昨年末のピーク時であった12月第3週(12月9日~12月15日)を上回る販売台数を記録した(図1)。

 その結果、複合プリンタの店頭市場規模(台数)は、インクジェットプリンタと比べ、12月では10%程度であったが、3月第3週には20%を超えるまでに至った。

 
図2 3月第3週(3月17日~23日)のBCNランキングトップ10の平均販売価格と台数シェア
*台数シェアを円の面積で相対的に表示

図2-1 図2-2


 市場を牽引しているのは、日本HP、キヤノンそれぞれの新製品である。日本HPは、3月に投入した2万円を切るコンパクトな「hp psc 1210」が急速な立ち上がりを見せ、3月第2~3週時のBCNランキングに1位に立った(図2)。昨年10月に発売した「hp psc2150」がロングセラーとなり、メーカーシェア(台数)で首位を維持してきた日本HPが、エントリーモデルを充実させたことにより、さらなる市場拡大が見込まれる。

 
図3 複合プリンタの主要メーカー別販売台数推移
*2002年12月9日~15日におけるキヤノンの販売台数を100とした指数で表示

図3


 一方、キヤノンは、2月に発表した「PIXUS MP700」が順調に販売台数を伸ばし、3月第2~3週時で「hp psc 1210」に次ぐ2位にランクインしている。「hp psc2150」に対抗できる「PIXUS MP700/730」の2機種を加えてラインアップを充実させたことで、キヤノンは、メーカーシェアで2位を争っていたエプソンを引き離し、台数シェアで 4割を超えていた日本HPの牙城に迫りつつある(図1、3)。

 コンパクトさが魅力の日本HP「hp psc 1210」。プリント画質や速度を向上させ、「CD-Rダイレクト印刷」などの機能を付加したフル装備モデルのキヤノン「PIXUS MP700」。特徴の異なるモデルがランキング上位に入ってきたことは、複合プリンタに対するユーザーの要求が多様化してきている現れと考えられる。

 
BCN総研は、東名阪のパソコン大手販売会社14社(エイデン、大塚商会=αランド、グッドウィル、コンプ100満ボルト、さくらや、上新電機、ソフマップ、九十九電機、T・ZONE.、デンコードー、ニノミヤ、ピーシーデポコーポレーション、ビックピーカン、ラオックス=50音順)700店舗(2003年2月現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、 PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています(毎月第2、第4金曜日の発行となります)。

株式会社BCN
113-0033 東京都文京区本郷3-18-14 本郷ダイヤビル6F
TEL 03-4236-5200   FAX 03-3818-3006

本件に関するお問い合わせは下記にお願いします。
株式会社BCN 高溝 靖規
 
これまでに配信したリリース一覧はこちら
プレスリリース一覧