携帯電話に関するアンケート調査　機能面での重視度がさらに強まる

携帯電話に関するアンケート調査
機能面での重視度がさらに強まる

　株式会社BCN（本社：東京都文京区、代表取締役　奥田喜久男）の市場調査部門であるBCN総研は、昨年に引続き、携帯電話の利用状況と今後の利用意向に関するアンケート調査を行った。その結果、新たなサービス開始や新機種の登場が、端末の買い換え促進につながりにくくなっており、また、端末の仕様・外観などよりも、機能面を重視する傾向が一層強まっていることが明らかになった。

 

　BCN総研では、携帯電話の利用状況と今後の利用意向に関するアンケート調査を行った。調査方法は弊社ホームページ上（「WebBCN」）のアンケートで、有効回答数は2,170件。

　携帯電話の機種変更の理由（きっかけ）については、「使用中の携帯電話が古くなったと感じた時」、「携帯電話が壊れた時」が上位にあがった（図1）。昨年同時期に行った調査結果と比較すると、順位に変動はないものの、上位2項目の回答率が上昇する一方で、3位以下の「新しい携帯機種が発売された時」、「新しいサービスが開始された時」などの回答率は低下している。

 

　次に携帯電話を購入する時に重視する項目については、「メール機能」、「インターネット機能」など機能面では昨年調査結果より全般的に回答率が高まっており、なかでも「カメラ機能（静止画）」は昨年より15.7ポイント増と大幅に上昇している（図2）。一方、仕様等の面では「端末の価格」、「携帯電話会社」が上位にあがった。この2項目は昨年調査結果と同順位で、回答率もやや上昇している。しかし、「電話料金」、「端末のデザイン」など今回の調査結果で 3位以下の項目は、概ね回答率が低下した。

 

　将来携帯電話で使用してみたいサービス（機能を含む）については、利用意向（ぜひ利用してみたい＋多少利用してみたい）が半数を超えたサービスは、「GPS機能、位置情報サービス」（64.1％）、「動画の撮影」（58.7％）、「動画の受信、再生」（55.4％）、「家電操作」（54.7％）があがった（図3）。GPS機能を利用、重視するユーザーは少なかったが、将来のサービス利用意向は高く、関心を持たれている。

　今回の調査結果において、新たなサービスの開始や新機種の登場だけでは、端末の買い換え促進につながりにくいという傾向がより鮮明になっている。さらに、購入時においては、端末の仕様・外観などよりも、機能面を重視する傾向が強まっている。このようなユーザーニーズの変化のもと、重視度が増加している「カメラ機能」の高性能・高機能化は必然の流れといえる。また、利用意向が高かった「位置情報サービス」など、画期的なサービスの展開に伴う新たな機能の投入が、市場活性化への大きな課題であることが浮き彫りとなった。