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プリンタ店頭市場の動向 立ち上がり始めたコンパクトプリンタ市場

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プリンタ店頭市場の動向
立ち上がり始めたコンパクトプリンタ市場


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、「BCNランキング」から 4月のプリンタ店頭市場の動向をまとめた。その結果、家庭用プリンタにおいて、最大用紙サイズが「A3/A3ノビ」や「A6/カード」の機種の販売シェアが高まっていることがわかった。とくに4月はエプソンから「Colorio me:」が発売されたことから、「A6/カード」対応のコンパクトプリンタ市場は大きく拡大し、2004年4月第5週は、2004年1月第4週の約4倍の販売を達成した。
 デジタルカメラの普及でホームDPE市場が広がっているなか、デジタル一眼レフカメラやカメラ付き携帯電話などデジタルカメラの需要が多様化してきたことで、プリンタ市場も多様化傾向をみせている。

 
図1 最大用紙サイズ別販売指数推移

図1
図1-2


 2004年1月第4週(1月19日~1月25日)を基点に、最大用紙サイズ別に販売指数推移をみると、「A6/ハガキ」の販売が急伸していることがわかる(図1)。4月第5週は368を記録し、1月第4週の約4倍にまでに達した。
 コンパクトプリンタ市場の拡大は、4月に発売されたエプソン「Colorio me:」の影響が大きい。これまでコンパクトプリンタ市場はデジタルカメラメーカーの製品が中心で、そのメーカー製デジタルカメラの専用プリンタという感が強かった。この市場の売れ筋は、キヤノンの「カードフォトプリンターCP-200」、「カードフォトプリンターCP-300」で、キヤノン製デジタルカメラの人気の高さをあらわしていた。写真印刷専用のコンパクトプリンタ市場は、販売規模は小さいながらも着実に拡大していたが、2003年10月に日本 HPから「HP Photosmart 245」、2004年4月にエプソンから「Colorio me:」と、プリンタメーカーからも製品が投入されたことで、コンパクトプリンタがひとつの市場として立ち上がったといえる。

 
図2 最大用紙サイズ別販売構成比(2003年/2004年)

図2


 2004年4月の家庭用プリンタ市場※(注)の最大用紙サイズ別販売構成比をみると、「A6/ハガキ」は2.8%と小さな市場だが、前年同月と比べると2.4ポイントの増加で、微増ながらもプリンタ市場での存在感を高めつつあり、今後の動向が期待される(図2)。
 また、「A3/A3ノビ」も0.4ポイントとわずかながら増加した。この市場も、普及型デジタル一眼レフカメラの需要増で、大判写真印刷ニーズが高まっていることから、今後の拡大が見込まれる。販売指数推移をみると一定の需要を維持しながら推移していることから、商戦に影響を受けない製品として、安定した需要が期待できる。
 一方、大勢を占める「A4」では、複合機の比率が高まっている。複合機は2003年に大きく販売を伸ばし、2003年年末商戦では売れ筋の上位に並んだ。複合機もニッチ市場から大きく飛躍した市場である。
 デジタルカメラの普及でホームDPE市場が広がっているなか、デジタル一眼レフカメラやカメラ付き携帯電話など、デジタルカメラの需要が多様化してきたことで、プリンタ市場も多様化傾向をみせている。
 
※(注)対象は、インクジェットプリンタ、インクジェット複合機(スキャナ、コピー、FAXなどの機能が搭載されているインクジェットプリンタ)、サーマルプリンタ(写真印刷専用機)の合計。オフィス用とされるページプリンタ、ドットプリンタ以外のプリンタの販売を合算し、算出しています
 
表1 A6/ハガキサイズ対応プリンタの売れ筋ベスト5(4/1~4/30)

表1
 
BCN総研は、東名阪のパソコン大手販売会社14社(エイデン、大塚商会、グッドウィル、コンプ100満ボルト、さくらや、上新電機、ソフマップ、九十九電機、T・ZONE DIY、デンコードー、ニノミヤ、ピーシーデポコーポレーション、ビックカメラ、ラオックス=50音順)652店舗(2004年4月現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています。

株式会社BCN
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株式会社BCN 井門 由香
 
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