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プリンタ市場動向 インクジェットプリンタ、低調ながらも持ち直しの動き

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プリンタ店頭市場動向
インクジェットプリンタ市場、低調ながらも持ち直しの動き


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研では、「BCNランキング」(8月~10月のデータ)から、インクジェットプリンタ市場(シングルファンクション、マルチファンクション)の動向についてまとめた。

 プリンタの最大需要期である年末年始を控え、10月以降主要メーカーから順次新モデルが投入された。その結果、インクジェットプリンタ市場(同)は、前年水準を下回っているものの、10月の第1週をボトムに増勢傾向で推移している。

 2004年の年末商戦は、エプソンは複合プリンタに重点を置き、キヤノンは斬新なデザインのインクジェットプリンタを集中投入しており、両者の販売スタンスの違いが反映された動きをみせている。

 
図1 インクジェットプリンタ(シングル+マルチ)の販売動向
(数量ベース:2004年8月第1週を100とした指数)


図1


 10月に入って主要プリンタメーカーから順次新モデルが投入され、11月までにほぼ全機種が出揃った。2004年8月第1週を100とする指数をみると、10月第1週は大きな落ち込みをみせたものの、第1週をボトムに以降は概ね増勢傾向で推移しており、特に複合プリンタは大きな伸びを示している(図1)。ただ、インクジェットプリンタ市場(シングルファンクション、マルチファンクション)は前年水準を下回って推移しており、新モデル投入による増勢の動きがどこまで維持できるかは予断を許さない状況となっている。

 
図2 インクジェットプリンタの主要メーカー別販売数量の前年比伸び率に対する寄与度

図2
 
図3 インクジェットプリンタの主要メーカー別販売数量シェア

図3

 インクジェットプリンタ(シングルのみ)市場の動向を、主要メーカー別前年比伸び率に対する寄与度でみると、全体では前年比二桁減が続いているが、キヤノンは9月、10月とプラスに寄与している(図2)。販売数量の構成比をみると、10月のキヤノンは6割強を占め、エプソン(35.7%)を大きく引き離している(図3)。
 
図4 複合プリンタの主要メーカー別販売数量の前年比伸び率に対する寄与度

図4
 
図5 複合プリンタの主要メーカー別販売数量シェア

図5

 複合プリンタ市場は、インクジェットプリンタとは反対に、前年水準を大きく上回って推移している。主要メーカー別に寄与度をみると、エプソンが新モデルを投入した10月には、いずれのメーカーもプラスに寄与するなか、エプソンの寄与度が43.6%と突出しており、前月比で10ポイント以上伸びている(図 4)。販売数量の構成比でみても、10月のエプソンのシェアは前月比13.7ポイント上昇の52.7%と過半を占めるに至っている(図5)。

 インクジェットプリンタではキヤノン、複合プリンタではエプソンが強さをみせており、両者の販売スタンスの違いが反映された動きとなっている。
 
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