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薄型テレビに関する調査 低消費電力イメージは液晶テレビが上回る

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薄型テレビに関するアンケート調査
低消費電力などに対するイメージは、液晶テレビがプラズマテレビを大幅に上回る


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研では、Web上で薄型テレビに関するアンケート調査を行った。その結果、薄型テレビに対するイメージとしては、液晶テレビ、プラズマテレビともに「画質が良い」、「大画面である」をあげる割合が高くなっているが、「低消費電力である」、「筐体が薄い」、「製品寿命(パネル寿命)が長い」とする割合は、プラズマに比べ、液晶テレビで圧倒的に高くなっており、両者のイメージに大きな相違があることがわかった。また、薄型テレビユーザーにおける薄型テレビに対する満足度は総じて高く、なかでも、プラズマテレビでの満足度が高くなっている。

 薄型テレビ市場は、値頃感がでてきたことから、市場は一段と拡大してきている。特に液晶テレビは市場の9割台半ばを占め、他のプラズマテレビなどを圧倒している。これまで37型以上では液晶テレビを凌駕していたプラズマテレビは、大画面の液晶テレビに押されつつあり、棲み分けの構図も崩れてきている。また、ソニーがプラズマテレビから撤退するなど、供給サイドでの再編の動きもみられ、プラズマテレビの薄型テレビ市場での存在感が薄れてきている。しかし、プラズマテレビユーザーの満足度は高いことなどから、プラズマテレビは依然伸びる要素を有していると考えられ、今後は液晶テレビに比べ劣っているイメージの部分の払拭や、製品特性などの訴求といった取り組みが重要になってこよう。

 
図1 薄型テレビの認知状況

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図2 薄型テレビの認知度合い

図2


 BCN総研では4月下旬、Web上で薄型テレビに関するアンケートを行った。薄型テレビの認知状況では、「知っている」とする回答が96.2%を占めるものの、薄型テレビのタイプ別では認知度合いにばらつきがみられる。「よく知っている」又は「概ね知っている」とするのは、液晶テレビ、プラズマテレビともに過半数を占め、液晶テレビは6割台後半と、最も高くなっている(図1、2)。ただ、リアプロジェクションテレビについては、「全く知らない」が5割強を占めており、認知度の向上が大きな課題となっているようだ。

 
図3 薄型テレビに対するイメージ(複数回答)

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 また、薄型テレビに対するイメージについては、「画質が良い」、「大画面である」とする割合は、液晶テレビ、プラズマテレビともに過半数を占めている。「筐体が薄い」、「低消費電力である」、「製品寿命(パネル寿命)が長い」とする割合は、液晶テレビがプラズマテレビを大幅に上回っており、特に「低消費電力である」は42.9ポイント差となっている(図3)。なお、リアプロジェクションテレビでは「コストパフォーマンスが良い」が29.3%を占め、液晶テレビ、プラズマテレビを大きく上回っており、認知度は低いものの、他の薄型テレビに比べ割安であることなどのイメージは伝わっているようだ。

 
図4 薄型テレビの販売動向(04年11月=100とした指数)

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図5 薄型テレビの平均販売価格の推移

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 薄型テレビの最近の販売動向をBCNランキングでみると、薄型テレビ市場は、販売価格は下落傾向にあるものの、依然増勢傾向で推移している(図4、5)。なお、薄型テレビのタイプ別販売数量構成比では、液晶テレビが9割以上と圧倒的割合を占め、さらにその割合を拡大してきている。

 
図6 所有の薄型テレビに対する満足度合い

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 液晶テレビに押されがちなプラズマテレビではあるが、薄型テレビユーザーにその満足度合いを尋ねたところ、「非常に満足している」又は「やや満足している」とする割合は、プラズマテレビが最も高く8割強を占めている(図6)。アンケートの中で、プラズマテレビは、液晶テレビに比べ、画質の良さや画面の大きさなどに関しては良いイメージがあるものの、消費電力や製品寿命などの点で劣っているイメージを抱かれていた。液晶テレビに圧倒的シェアを握られているとはいえ、プラズマテレビユーザーのプラズマテレビに対する評価は高く、市場で伸びる要素を内包していると思われる。今後は、液晶テレビに比べ劣っている消費電力や製品寿命などのイメージについて払拭を図るほか、プラズマテレビの製品特性をより明確にアピールしていくことが必要と考えられる。

 
■調査概要
調査期間:2005年4月22日~25日
調査方法:弊社ホームページ(WebBCN)でのアンケート
回答数:2,680件

■回答者のプロファイル
性別:男性 57.8% 女性 42.2%
年齢:30歳未満 17.7% 30~40歳未満 31.9% 40~50歳未満 32.0% 50~60歳未満 13.4% 60歳以上 5.0%(平均 39.8歳)
PC利用歴:5年未満 22.7% 5~10年未満 37.0% 10~15年未満 19.2% 15~20年未満 9.4% 20年以上 11.6% (平均 9.1年)
 
BCNでは全国のパソコン専門店、家電販売店17社(アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、さくらや、上新電機、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、ニノミヤ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ラオックス=50音順)1,581店舗(2005年4月末現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っております。

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株式会社BCN 西尾 治親
 
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