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7月の3D対応製品販売台数構成比は、テレビ1.3%、レコーダー2.9%、デジカメ2.0%

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7月の3D対応製品販売台数構成比は、テレビ1.3%、レコーダー2.9%、デジカメ2.0%
――テレビではメガネなどが別売りの低価格製品が売れ筋


 主要なPC・デジタル家電の7月販売実績で、3D対応モデルの台数構成比が最も高かったのはレコーダーで2.9%だった。デジタルカメラは2.0%、薄型テレビは1.3%と、複数のジャンルで3D対応モデルが増加してきた。また、3D対応の薄型テレビでは、メガネなどのオプション品を後から購入することで3D映像を楽しめる製品が58.5%を占めており「様子見」ユーザーを捉えているようだ。全国主要家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」で明らかになった。
 
図1 <3D対応製品の販売構成比と価格プレミアム 10年7月>


●価格差小さい3D対応レコーダー

 2010年7月の3D対応製品の販売台数構成比を集計したところ、構成比が最も高かったのがレコーダーで、台数2.9%、金額は4.7%だった。3D比率が高い要因は価格差の小ささ。3D対応製品の価格(税抜き平均単価・以下同)が9万4500円であるのに対し、非対応モデル(2Dモデル)は5万8200円。2Dモデルに対する3Dモデルの価格プレミアムは1.6倍と、主要製品中最も小さかった。1TBのBD搭載モデル同士に限って比較すると、3Dモデルの価格プレミアムは1.4倍とさらに差が小さくなっており、どうせ買うなら3D対応モデルという購買行動に結びついているようだ。

 デジタルカメラの3D比率は、台数で2.0%、金額で5.1%と台数比率ではレコーダーに次いで2番目、金額比率では最も高かった。先行して3Dモデルを発売している富士フイルムの製品に加え、ソニーの新製品NEXシリーズが1つのレンズで3D写真を撮影できる方式で参入したため、構成比が拡大した。2Dモデルに対する3Dモデルの価格プレミアムは2.6倍と2倍以上の開きがあるものの、近くコンパクトデジカメでも安価な対応製品が発売されるため、価格プレミアムは今後小さくなっていくものと思われる。

●薄型テレビは「オプション対応」の製品が売れ筋

 3D関連製品の目玉、薄型テレビは、7月末にようやくトップメーカーのシャープが対応モデルを発売したこともあり、いよいよ本格的に市場が動き出しそうだ。7月時点での3Dモデルの台数構成比は1.3%、金額構成比は3.8%だった。3Dモデルでの売れ筋インチサイズは43.5%を占める40型、次いで33.8%の46型。この2サイズで8割弱の構成比を占めている。全インチサイズで価格を比較すると、3Dモデルが23万7100円に対し、2Dモデルは7万6800円と3Dモデルの2Dモデルに対する価格プレミアムは3.1倍と大きな開きがある。しかし、これは3Dモデルが40型以上にしか存在しないためで、40型以上で比較すると2Dモデルの価格は12万6800円で、3Dモデルの価格プレミアムは1.9倍。さらに売れ筋の40型に絞ると、3Dモデルの価格プレミアムは1.7倍まで小さくなる。
 
図2 <3D対応テレビのインチサイズ別販売台数構成比 10年7月>



 また、3Dメガネやトランスミッタなどが別売りになっている製品が、3Dモデルの58.5%を占める主流。例えば、40型で3Dにオプション対応する製品の価格プレミアムは1.6倍と安い。買い替えスパンが長い製品だけに、3Dの普及を「様子見」しようと考えている層にもこうした製品は受け入れられ始めているようだ。

 ●第1幕の年末商戦で3D化どこまで

 パソコンや液晶ディスプレイも3Dモデルが登場し始めている。パソコンは台数で0.7%、金額で1.3%。液晶ディスプレイは台数で1.1%、金額で1.8%。構成比はまだ小さいものの、秋冬モデルで各社3Dモデルのラインアップを強化するものと見られ、年末商戦には一定の存在感を示すまでになるだろう。そのほか、デジタルビデオカメラや、ゲーム機はこれから製品が登場するのに加え、薄型テレビなどでも参入企業が出揃うのはこの秋から。本格的な3D市場の立ち上がりは年末商戦からになる。特にエコポイント終了に伴う駆け込み需要も期待される中、薄型テレビでは3D化をどこまで進められるかがポイントになりそうだ。
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