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デジタル家電の2023年上半期販売数No.1メーカーまとまる──大激戦の交換レンズでシグマが、液晶テレビの2カテゴリでTVS REGZAがそれぞれNo.1を獲得

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 株式会社BCN(東京都千代田区、奥田芳恵社長)は7月10日、デジタル家電の実売データを集計する「BCNランキング」に基づき、主要111カテゴリ(ハードウェア88、ソフトウェア23)について、2023年上半期(1月~6月)で最も販売数が多かった「上半期No.1メーカー」を発表した。

 

【2023年上半期のトピックス <概況>】

 2023年上半期、デジタル家電市場の前年同期比は、今回対象の全111カテゴリで、販売数が94.7%、販売金額が96.9%と、いずれも前年を下回った。コロナ禍特需とその反動減の影響は徐々に薄れつつあるが、円安やインフレを背景に販売数が伸び悩んだ。前年を上回ったカテゴリは、販売数で25、販売金額で47。昨今のインフレを反映し、平均単価が前年を上回ったのは87に上った。

 111カテゴリ中、前年同期比で最も伸びたのがPLC。販売数で715.1%を記録。販売金額でも320.1%で最も大きな伸びを示した。低価格で小型の製品が登場し、販売を伸ばした。市場は小さいながらも、電源用コンセントを介して家庭内LANが構築できる手軽さに注目が集まっている。次いで伸びたのがフォトプリンタ。販売数で158.9%、販売金額では172.4%を記録。スマートフォンで撮影と閲覧が完結する写真の楽しみ方が一般的になっている中、あえてプリントして楽しむ動きも広がっているようだ。この他、販売数前年同期比上位のカテゴリは、3位がサーマルプリンタ(158.7%)、4位がSSD外付け(135.5%)、5位がデジカメ(ミラーレス一眼)(132.6%)などだった。

 

【2023年上半期のトピックス <主なNo.1メーカー>】

 今回、シェア争いが最もし烈だったのは交換レンズ。上位5社が、わずか1.2ポイント差でひしめき合った。大接戦を制したのはシェア15.9%のシグマ。2位タムロンは15.8%で、シェア差はわずか0.1ポイントだった。シグマは富士フイルムのXマウント用レンズでシェア1位と2位を獲得したほか、キヤノンの一眼レフ用EFマウントレンズやソニーのミラーレス一眼用Eマウントレンズでシェアを稼いだ。

 カメラ関連では他のカテゴリでもシェア変動が激しかった。デジタルカメラ(レンズ一体型)では昨年トップのソニーから、キヤノンが24.2%でNo.1を奪取。逆にデジタルカメラ(ミラーレス一眼)では昨年トップのキヤノンから、ソニーが32.9%でNo.1を奪った。動画に力を入れているソニーは、デジタルビデオカメラでも昨年の覇者パナソニックを下し45.1%でNo.1を獲得した。またキヤノンは、スキャナでも33.1%でNo.1に輝いた。同じく光学関連で今回から対象に加えた双眼鏡では、ケンコー・トキナーが30.9%でNo.1を獲得した。

 このほかノートPCでは、昨年首位のNECをかわし、富士通が19.4%でNo.1を奪取。デスクトップと合わせPCの両カテゴリでNo.1を獲得した。液晶テレビ(4K以上)では25.5%のTVS REGZAが、昨年トップのシャープを下し、液晶テレビ(4K未満)とともに液晶テレビの両カテゴリでNo.1に輝いた。またソフトウェアのサウンド関連ソフトでは、歌声合成ソフトのSynthesizer Vシリーズが好調なAHSが30.7%でNo.1を獲得。初音ミクのクリプトン・フューチャー・メディアをかわした。ポストコロナに突入する環境下、各社の生き残り戦略に違いが見え始めており、これらがシェアの変動につながっている。年間No.1獲得は年末商戦とそこに向けた戦略で決する。本格的な戦いはこれからだ。

(各カテゴリーの上半期No.1詳細は、下記の一覧に掲載)
BCNでは全国の量販店21社(アマゾン ジャパン、エクスプライス、エディオン、NTTレゾナント、ケーズホールディングス、玉光堂、コジマ、サンキュー、サードウェーブ、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、ナニワ商会、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、三星カメラ、ムラウチドットコム、ユニットコム、楽天ブックス、綿半ドットコム=50音順・2023年7月1日現在)のPOSデータを日次で集計したBCNランキングを公表しています。

*集計対象の社数は、当社と販売店との間でデータ提供契約を締結している法人数をカウントしています。
 


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