プレスリリース

2月のノートPC店頭市場 東芝の伸張で、ソニー、NEC、富士通四つ巴に

プレスリリースPDF版

東芝の伸張で、ソニー、NEC、富士通四つ巴に
2月のノートPC店頭市場


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)の市場調査部門であるBCN総研は、「BCNランキング」から、ノートPC店頭市場の販売動向をまとめた。02年下期は、メーカーシェアでソニーが一歩抜きん出ていたが、12月以後、NEC、富士通、東芝が巻き返してきている。03年2月には、4社の差は縮まり、四つ巴の様相となった。特に、東芝の伸張ぶりが顕著で、1月に投入した「dynabook」シリーズが、販売を押し上げている。加えて、東芝は一層の販売力強化を明らかにしており、東芝の勢いは持続すると予想される。

 一方で、3、4月に登場してくる新しいモバイルノートPCが、市場の売れ行きにどの様な変化をもたらすかが、注目されるところである。

 
図1 ノートPC店頭市場におけるメーカー別販売指数*の推移
*東芝の2002年9月の販売台数を100とした指数で表示

図1
 
図2 ノートPC店頭市場におけるメーカー別販売台数シェアの推移

図2


 02年下期のノートPCの店頭市場は、販売台数シェアで、ソニーだけが20%を超え、他社より一歩抜きん出ていた。しかし、12月にはNEC、東芝が大きく販売台数を伸ばし、1月には富士通も巻き返し、ソニーのシェアはやや低下した(図1、2)。

 特に、それまでシャープと第2グループで競っていた東芝の伸張ぶりは顕著で、2月の販売台数シェアをみると、東芝は16.45%と、富士通(19.05%)、ソニー(18.94%)、NEC(18.68%)の上位3社に迫る(図2)。

 
表1 2003年2月におけるノートPCのBCNランキング

表1


 東芝好調の要因は、1月に投入された新デザインの「dynabook」シリーズが、販売を押し上げていることにある。2月には、東芝の販売台数の6割を占めるまでに至っている。特に「dynabook E7」(型番:PAE7418CME)「dynabook C7」(型番:PAC7212CMEN)が、2月の機種別ランキングの9、10位に、「dynabook E7」(型番:PAE7518CME)は14位にランクインしている(表1)。

 また、従来から販売店の東芝に対する評価は、「支援が手厚い」と高かったが、3月7日の中期経営計画発表時に、「コンシューマルートについては、既存のチャネルを活用して、販促、宣伝費を拡大することで販売力を強化」(東芝:岡村正社長)することが明らかにされた。人気製品と販売力の一層の強化で、東芝の勢いは持続すると予想される。

 ところで、3月12日には、各メーカーから「インテルCentrinoモバイル・テクノロジ」モデルが発表・発売された。「ワイヤレス」「モビリティ」が大きなポイントで、主要製品の店頭予想価格は、20万円を超えるようである。2月のノートPCの販売状況をみると、タイプでは「A4型タイプ」が約70%を占め、また、平均実売価格では「20万円未満」が74%に達している。

 用途(モバイル)と価格の組み合わせをみると、現在の売れ筋とは異なっているものの、新しいモバイルノートPCの登場が、市場の売れ行きにどのような変化をもたらすか注目されるところである。

 
BCN総研は、東名阪のパソコン大手販売会社14社(エイデン、大塚商会=αランド、グッドウィル、コンプ100満ボルト、さくらや、上新電機、ソフマップ、九十九電機、T・ZONE.、デンコードー、ニノミヤ、ピーシーデポコーポレーション、ビックピーカン、ラオックス=50音順)700店舗(2003年2月現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています(毎月第2、第4金曜日の発行となります)。

株式会社BCN
113-0033 東京都文京区本郷3-18-14 本郷ダイヤビル6F
TEL 03-4236-5200   FAX 03-3818-3006

本件に関するお問い合わせは下記にお願いします。
株式会社BCN 高溝 靖規
 
これまでに配信したリリース一覧はこちら
プレスリリース一覧