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カメラ機能付き携帯電話に関する調査 デジカメの利用頻度への影響は「特に変化はない」

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カメラ機能付き携帯電話に関するアンケート調査
デジカメの利用頻度への影響は、「特に変化はない」とするユーザーが8割強


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、Web上でカメラ機能付き携帯電話に関するアンケート調査を行った。その結果、カメラ機能付き携帯電話を利用している理由としては、「手軽に写真を撮りたいから」が約5割を占め、『手軽さ』が最大の理由となっているものの、「必要ではなかったが購入したら付いていた」とする回答も4割台半ばを占めており、カメラ機能がたまたま購入機種に付いていたことも利用のきっかけとしてのウエイトが高いことがわかった。
 また、カメラ機能付き携帯電話を使用することによるデジカメの利用頻度への影響については、「特に変化はない」が8割強を占め、カメラ機能付き携帯電話とデジカメでは、ユーザーの間で何らかの使い分けがなされていると推察される。ただ、今後カメラ機能付き携帯電話の進化の過程で、デジカメと大差ない画質等が確保できる機種が登場するようになれば、デジカメ市場への影響度は大きく、カメラ機能付き携帯電話に市場が侵食されていく可能性も孕んでいると思われる。

 
図1 所有の携帯電話のカメラ機能の有無

図1
 
図2 携帯電話でのカメラ機能(静止画)の利用頻度

図2


 携帯電話が複合化していくなか、携帯電話へのカメラ機能の搭載については、ほぼ標準化しつつある。こうした状況のもと、BCNでは、カメラ機能付き携帯電話の利用状況などを把握することを目的に、10月中旬、Web上でアンケートを行った。有効回答数は1,553件で、所有の携帯電話に「カメラ機能が付いている」とする回答は88.3%となっている(図1)。
 利用頻度では「ほとんど/全く利用していない」は2割弱にとどまり、「ほぼ毎日」、「週に数回」、「月に数回」利用しているとする回答が56.9%を占め、携帯電話でのカメラ機能の利用頻度は比較的高い様子がうかがえる(図2)。

 
図3 カメラ機能付き携帯電話の利用理由(複数回答)

図3


 カメラ機能付き携帯電話を利用している理由としては、「手軽に写真を撮りたいから」(49.9%)が5割弱を占めトップで、次いで「必要ではなかったが購入したら付いていた」(45.6%)の順となっている(図3)。『手軽さ』が最大の理由としてあげられているが、購入した機種にたまたまカメラ機能が付いていたことも利用のきっかけとして大きなウエイトを占めているようだ。

 
図4 撮影したもの(静止画)の保存方法(複数回答)

図4


 また、カメラ機能付き携帯電話で撮影したもの(静止画)の保存方法については、「携帯電話の内蔵メモリに長期的に保存」(61.9%)が6割強を占め突出しており、以下「PCのハードディスクに保存」(35.1%)、「携帯電話から直接外部記憶メディアに保存」(28.6%)と続いている(図4)。「プリントアウトし、写真としてアルバム等に保存」は5.3%にとどまっており、写真としての従来型の保存はあまり行われてないようだ。


 
図5 デジカメの利用頻度への影響

図5


 カメラ機能付き携帯電話とデジカメの両方を所有しているユーザーに、カメラ機能付き携帯電話の使用によるデジカメの利用頻度への影響を聞いたところ、「特に変化はない」が80.1%を占め、カメラ機能付き携帯電話とデジカメでは、何らかの使い分けがなされており、現時点では両者が互いに影響を及ぼす度合いは低くなっている(図5)。
 なお、「デジカメの利用頻度がやや減った」(7.8%)と「デジカメの利用頻度がかなり減った」(6.8%)とする割合は合計で14.6%となっている。その理由を自由回答で聞いたところ、「ちょっとしたものなら、携帯電話のカメラで用が足りるから」、「携帯電話はいつも持っているので」、「カメラ付き携帯の方が操作が簡単だから」といった回答が多くみられ、カメラ機能付き携帯電話の『手軽さ』や『簡便性』などがデジカメの利用頻度に影響していると推察される。

 
図6 カメラ機能(静止画)に対する満足度

図6


 最後に、カメラ機能付き携帯電話で撮影したもの(静止画)に対する満足度については、「非常に満足」と「やや満足」を合わせた『満足派』は28.7%を占めているの対して、「非常に不満」と「やや不満」を合わせた『不満派』は33.9%と、『満足派』を上回っている(図6)。「非常に不満」または「やや不満」を選択した回答者に、自由回答形式でその理由を聞いたところ、「画像が悪い」、「画素数が低い」、「画像が荒い」といった画質の低さをあげる回答が圧倒的に多くなっている。
 カメラ機能付き携帯電話は、その手軽さから利用しているユーザーは多いものの、デジカメに比べ画素数が低いことなどから画像の質が悪く、デジカメの利用頻度への影響は比較的少ないのが現状となっている。しかし、今後、携帯電話の進化の過程で、カメラ機能のハイスペック化が進むなどカメラ機能の強化が図られ、通常のデジカメと遜色のない画質等が確保されれば、用途が近似しているコンパクトタイプを中心にデジカメ市場を侵食していくことが考えられる。

 
■調査概要調査期間:2005年10月14日~17日
調査方法:弊社ホームページ(WebBCN)でのアンケート
回答数:1,553件

■回答者のプロファイル
性別:男性 61.0% 女性 39.0%
年齢:30歳未満 9.1% 30~40歳未満 31.7% 40~50歳未満 40.4% 50~60歳未満 14.2% 60歳以上 4.4% 不明 0.1%
PC利用歴:5年未満 12.7% 5~10年未満 40.0% 10~15年未満 22.0% 15~20年未満 10.8% 20年以上 14.3% 不明 0.1%
 
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株式会社BCN 西尾 治親
 
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