地デジ対応、デスクトップPCで拡大しノートでは進展せず
DVD・HDDレコーダーではほぼ半数に
株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとに各機器の地上デジタル(地デジ)への対応率を集計した。この結果、PCではデスクトップが4月に6.8%と上昇し月を追うごとに拡大傾向を示しているのに対して、ノートでは0.6%にとどまり格差が大きいことが分かった。デスクトップとノートでは特性や用途が大きく異なるため、ノートではチューナー搭載率も漸減傾向を示している。一方、情報家電の地デジへの対応は進展著しい。薄型テレビでは、4月に液晶が71.4%、プラズマが98.8%となったほか、DVD・HDDレコーダーでは45.8%を占めて地デジ対応が主流になりつつある。
図表1 PCのチューナー搭載率と地デジ対応率
PCではデスクトップとノートで、地デジへの対応で格差は大きい。デスクトップのチューナー搭載率はここ1年、販売台数ベースでは60%前後で推移、地デジへの対応も拡大傾向にある。大きく見れば、メジャーブランドのLCD表示装置付きPCの大半はチューナーを搭載、地デジ対応を促進する傾向にあるが、ベーシックなPCに特化するeMachinesのゲートウェイ社や固定ファンを抱えるアップルコンピュータは、地デジへの対応どころかチューナー搭載率も皆無で、対照的な戦略を推し進める方向にある。
一方、ノートではチューナー搭載率が20%未満と低く、地デジ対応も進展せず4月は0.6%と依然として1%未満にとどまっている。デスクトップとは特性や用途が異なるうえ、価格抑制機運を背景にテレビ機能への対応は低い(図1)。
図表2 薄型テレビのチューナー搭載率と地デジ対応率
PCとは対照的に情報家電の地デジ対応は、急ピッチで進展しつつある。液晶、プラズマの薄型テレビではチューナー搭載率がほぼ100%に達し、4月は地デジ対応が液晶で71.4%、プラズマでは98.8%となった(図2)。
図表3 DVD・HDDレコーダーのチューナー搭載率と地デジ対応率
DVD・HDDレコーダーでも地デジ対応は月を追うごとに上昇し、4月は45.8%を占めた。地上アナログにかわり、地デジ対応が主流となりつつある(図3)。
もうひとつ、DVDプレーヤーでも地デジ対応が進展しそうだ。松下電器産業が3月に販売を開始したポータブルプレーヤーは業界初となる地デジチューナーを搭載済みで、この動きを競合各社が追随していく可能性もある。地デジをめぐる主導権争いは、ますます熾烈になると見ていいだろう。
BCNでは全国のパソコン専門店、家電販売店18社(アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、さくらや、上新電機、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、ニノミヤ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ラオックス=50音順)2,191店舗(2006年4月末現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っております。
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