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HDD市場、1GB単価が断続的に下落しベアドライブは50円を割り込む

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HDD市場、1GB単価が断続的に下落しベアドライブは50円を割り込む
台数シェアは20%超のバッファローが8か月連続でトップを維持


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとにハードディスク(HDD)の販売動向を分析、この結果、容量アップとGBあたりの平均実売単価の下落が続いていることが分かった。BCNではHDDをアイテム別に (1)「ベアドライブ」(2)「外付けHDD」(3)「内蔵HDD」に3分類しており、これらを合わせたHDD全体の台数シェアでは、20%超のバッファローが8か月連続してトップを維持、日立製作所が追い上げる展開。1GBの平均単価では5月にベアドライブが49円とはじめて50円を割り込み、外付けタイプ(79円)、内蔵タイプ(98円)との差は大きい。

 
図表1 HDD市場全体の容量分布

図表1


 HDDはPCのAV化による旺盛な買い替え/買い増し需要によって、店頭市場での売れ行きは安定している。BCNランキングをもとにHDD全体(ベアドライブ+外付けHDD+内蔵HDDの3アイテム)の容量推移をみると、年末年始商戦を境にして「100-200GB未満」と「200-300GB未満」の比率が縮小、代わってワンランク上の「300-400GB未満」が拡大し5月は18.1%を占有するなど大容量化が顕著に現れている。HDDはかつて価格据え置きで容量だけは倍々ゲームで拡大するといわれてきたが、現在もその傾向に変化はなく、今後も容量アップが続くと見ていい(図表1)。

 
図表2 アイテム別台数構成比率と1GB平均単価

図表2


 アイテム別の台数構成比率に大きな変化はない。5月はベアドライブが52.9%と半数以上を占有し、外付けHDDは43.7%、内蔵HDDが3.4%の分布で、ベアドライブと外付けHDDが市場けん引役を担う。1GBあたりの平均実売単価は、いずれも断続的に下落。5月はベアドライブがはじめて50円を割り込み49円、外付けHDDは79円、内蔵HDDは98円に下げた(図表2)。PC本体内に組み込むIDE接続のベアドライブと内蔵HDDは真っ向から競合するため、廉価なベアドライブが需要の中核をなしている。一方、外付けHDDはSCSI接続が主流であったが、最近は持ち運びのきくUSB接続タイプが人気を集める傾向にある。

 
図表3 ベンダーシェア推移

図表3


 HDD市場全体でのサプライヤーは約40社。数社のドライブメーカーと、ドライブの供給を受けてHDDとして提供するベンダーに分けることができ、シェアの争奪は激しいものがある。昨年秋口に日立製作所と立場を入れ替えてバッファローが急伸、8か月連続でトップシェアを維持するほか、ここ数か月伸びを欠いた日立が回復へと転じ、5月は2位に再浮上してきた。この2社に加えてI・Oデータ機器、Maxtor、Seagateを含めた5社の占有率は8割強で、HDD市場は寡占市場が続いていることを示している(図表3)。

 
BCNでは全国のパソコン専門店、家電販売店18社(アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、さくらや、上新電機、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、ニノミヤ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ラオックス=50音順)2,189店舗(2006年5月末現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っております。

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