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「メモリカード」、需要増も単価急落 「メモリ」と「USBメモリ」、需要減で単価下げ止まり

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「メモリカード」、需要増も1MB単価は急落し10円割り込む
「メモリ」と「USBメモリ」、需要減で単価下げ止まり


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとに、メモリ関連商品(メモリカード、USBメモリ、メモリ)の需要動向を分析。この結果、携帯電話やデジカメで需要が旺盛なSDカードをメインとした「メモリカード」は、1MBあたりの平均販売単価が急落。今年1月の14.1円に対して6月は9.4円と、半年間で30%を超える下落幅となった。一方、PCでの利用がメインとなる「USBメモリ」と、メインメモリまたはRAMとも呼ばれる「メモリ」は、いずれも需要は停滞し単価は下げ止まり傾向にある。

 
図表1 「メモリカード」「USBメモリ」「メモリ」の伸び率

図表1


 携帯電話やデジカメが主な用途となる「メモリカード」と、PCでの利用がメインとなる「USBメモリ」「メモリ」の需要はやや対照的だ。
メモリカードは年明け以降も好調で、台数は前年同期比で2ケタ前後の伸びを維持、6月も110.7%と需要増が続いている。これに対して、USBメモリは3月を境に停滞し、メモリはここ数か月連続して精彩を欠く。いずれも6月は2ケタのマイナスとなった(図表1)。
薄型テレビなど情報家電におされて、PCは年明け以降需要が悪化。この煽りを受けて周辺機器の売れ行きは鈍く、メモリ、USBメモリにもその影響が現れている。

 
図表2 「1MB」の販売単価

図表2


 需要の変動は実売価格にも影響を及ぼす。
ここ半年間における1MBあたりの販売単価をみていくと、旺盛な需要増が続くメモリカードは月を追うごとに単価下落が顕著。今年1月は1MBあたり14.1円であったが、6月は9.4円とはじめて10円を割り込み、半年間の下落率は30%を超えた。一方、USBメモリとメモリの単価は、小幅な変動はあるがほぼフラット。USBメモリは8-9円台、メモリは15円台で推移している(図表2)。

 
図表3 容量分布

図表3-1
図表3-2
図表3-3


 いずれも大容量化が進みつつあるが、容量分布には差がある。
メモリカードとUSBメモリはフラッシュメモリを使い、RAM/ROM機能を備えているのに対して、メモリはRAMのみに使う機構上の違いも大きく、フラッシュのなかでもやや差が生じている。
今年6月の分布をみると、メモリカードは「256MB以下」「256-512MB未満」「512-1GB未満」がそれぞれ2割を超えてほぼきっ抗しているのに対して、USBメモリでは「256-512MB未満」が突出している。同じフラッシュであっても利用するデバイスが異なりマーケットサイズに違いがあること、USBメモリではUSBに対応したポータブルHDDの存在など競合商品の有無が影響しているとみていいだろう。一方、メモリについては「1-2GB未満」が倍増しGBへのシフトが強まりつつあるが、ボリュームゾーンは昨年6月と同様に「512-1GB未満」がメインとなっている(図表3)。

 
BCNでは全国のパソコン専門店、家電販売店23社(アマゾン ジャパン、アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、サクセス、さくらや、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、ニノミヤ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ムラウチ、ミドリ電化、ベスト電器、ラオックス=50音順)2,281店舗(2006年6月末現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っております。

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