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電子辞書、需要拡大の機運 搭載辞書は増大、平均単価はアップ

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電子辞書、春商戦で需要拡大の機運
搭載辞書は増大、平均単価はアップし2万3000円に


 株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとに電子辞書の販売動向をまとめた(17社データ使用)。この結果、2月は年末商戦ほどではないにしろ前年同月実績を上回り、春の入進学商戦に向けて好調な出足を示していることが分かった。電子辞書は例年、2月は勢いを欠き、3-4月に売れ行きは一気に増大して年間最大の需要期を迎えるが、今年は助走期の段階から荷動きは活発だ。この勢いが持続すれば、前年を上回る需要獲得につながる可能性は高い。搭載辞書の増大と単価アップが顕著だが、シャープが新機軸とした導入したワンセグ対応モデルは携帯電話と競合するうえ高価格であることから、爆発的な勢いにはない。春商戦で真価が問われることになりそうだ。

 
図表1 台数、金額伸び率

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図表2 2006年の月別販売台数構成比率

図表2


●2月は台数が前年同月比102.1%、金額も108.8%と伸びを示した。金額の伸びが大きいのはワンセグ対応モデルや搭載辞書の増大など付加価値を高めたモデルが安定した需要を得ているため(図表1)。
2006年の年間総販売台数を月別分布でみると、もっとも比率が高いのは4月の14.9%で、次いで3月の10.4%であった。3-4月の2か月で、年間販売台数のほぼ4分の1を占めたことを示している(図表2)。

 
図表3 価格帯の分布と平均単価

図表3
 
図表4 搭載辞書数

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●「2-3万円未満」が価格帯のボリュームゾーンとなるが、2月はこのゾーンの比率が低下し、逆に「3-4万円未満」が高まったことで平均単価は2万3000円と上昇している(図表3)。
搭載辞書も増大傾向にある。今年に入ってから70以上の辞書搭載が主流となり、2月は販売台数の29.4%を占めた。100以上の辞書に対応したモデルも増える傾向にある(図表4)。

 
図表5 2月の第2外国語への対応と各国語の搭載率

図表5
 
図表6 オプションで用意される辞書ソフトの需要

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●電子辞書の基本は日本語+英語で、これ以外に第2外国語を組み入れる動きも強まった。販売台数ベースで2月の第2外国語搭載率は11.4%で、国別では中国語の比率が圧倒的に高い(図表5)。
電子辞書本体の多機能化がすすんだことで、オプションで提供される辞書ソフトは本体とは対照的に需要が鈍り、今年に入ってからは台数、金額とも前年同月を下回っている(図表6)。

 
BCNでは全国のパソコン専門店、家電販売店21社(アマゾン ジャパン、アロシステム、エイデン、大塚商会、ギガスケーズデンキ、グッドウィル、さくらや、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、九十九電機、T・ZONEストラテジィ、デオデオ、100満ボルト、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ミドリ電化、ムラウチ、ラオックス=50音順)2,279店舗(2007年2月1日現在)の日次販売データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っております。

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