プレスリリース

11月の薄型テレビ、販売台数が前年比5倍に

プレスリリースPDF版

11月の薄型テレビ、販売台数が前年比5倍に
――エコポイント減額の駆け込み需要で伸び率過去最高を更新


 2010年11月の薄型テレビの販売台数は前年同月比で505.3%、販売金額も同381.6%と、10月に記録した過去最高の伸びを台数・金額ともにあっさり更新した。12月からエコポイントがほぼ半減することに伴う駆け込み需要が一気に集中したためで、購入を迷っていた層が一斉に販売店に殺到した形だ。全国主要家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」で明らかになった。
 
図1 <薄型テレビ全体の販売台数・金額前年同月比と平均単価>

●売れに売れた3月の「さらに倍」

 今年の3月にも、エコポイント基準の切り替えに伴う駆け込み需要で売り上げが急増したが、12月からのエコポイント減額が発表された10月の時点ですでに台数、金額とも3月と同水準の売り上げを記録。さらに11月には3月比で台数が197.1%、金額も188.3%と、売れに売れた3月のほぼ2倍に膨れ上がった。
 
図2 <薄型テレビ全体の販売台数・金額指数>


 一方、需要の急増に伴い、薄型テレビが全般的に品薄になっている。この影響で平均単価(税抜き、以下同)は一時的に上昇。11月の薄型テレビ全体平均単価は7万6300円と、10月に比べ5.0%上がった。インチサイズ帯別では、もっとも上昇率が高かったのが20型台で10月比8.8%の値上がり。10月に4万5300円だったものが11月には4万9300円になった。次いで、40型台が6.3%、30型台が5.6%、50型以上が2.8%と、それぞれ上昇している。しかし20型未満は0.7%とわずかな上昇にとどまった。1年間の価格変動率についても一時的に縮小。もっとも下落率が大きい30型台でも27.1%と30%を割り込んだ。
 
図3 <薄型テレビ全体の画面サイズ別平均単価>


 インチサイズ帯別の販売台数前年同月比では、11月に特に伸びたのは20型未満の製品で、前年同月比で601.8%と6倍を超える大きな伸びを示した。そのほか、30型台が524.8%、40型台が490.7%、20型台が462.7%、 50型台はもっとも小さな伸びにとどまったものの357.9%。すべてのインチサイズ帯で過去最大の伸びを記録した。

●レコーダーも倍増で過去最高を更新、一方ノートパソコンは前年割れ

 そのほか、テレビと同時に買われる傾向があるレコーダーについても、販売台数前年同月比で226.3%、金額で202.6%と過去最大の伸びを示した。一方、ノートパソコンは台数で同93.0%、金額でも94.1%と大きく前年割れ。台数・金額とも前年を割ったのは3月以来で、薄型テレビが極端に大きく伸びている状況では、さすがに前年比増を維持することはできなかった。
 
図4 <レコーダーの販売台数・金額前年同月比と平均単価>


 デジタル化とエコポイントの2つの効果による「薄型テレビ特需」はこの11月がピーク。12月からは伸び率が鈍化していくものとみられる。以後、エコポイント終了直前の3月とアナログ停波の7月の2回山場を迎えるものの、11月の水準を越えることは難しそう。メーカー各社だけでなく、テレビの活況によって潤った家電量販店各社にとっても「特需後」の反動をどう乗り切っていくかが、当面最大の難題だ。
BCNでは全国の量販店23社(アベルネット、アマゾン ジャパン、エディオン、NTTレゾナント、大塚商会、グッドウィル、ケーズホールディングス、サードウェーブ、サンキュー、上新電機、スタート、ストリーム、ソフマップ、ZOA、ナニワ商会、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、三星カメラ、ムラウチドットコム、MOA、ユニットコム、ラオックス=50音順・2010年12月1日現在)の日次配信データをデイリーで収集し配信するBCNランキングを公表しています。このデータをもとに、PCリテール市場の動向を分析したニュース配信を行っています。

*集計対象の社数は、当社と販売店との間でデータ提供契約を締結している法人数をカウントしております。

これまでに配信したリリース一覧はこちら

株式会社BCN
〒101-0047 東京都千代田区内神田2-12-5 内山ビル2階
TEL 03-3254-7801   FAX 03-3254-7808

本件に関するお問い合わせは下記にお願いします。
株式会社BCN 道越一郎
 

 

 
 
プレスリリース一覧